「自販機食堂」なる食堂に行った話 (東武両毛を乗り回す鉄道旅昼食編)
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前編→https://kusasenbei.hatenablog.com/entry/2019/06/17
※見なくても問題はありません。
(前置き)
私が鉄道なんざに興味を微塵も抱いてなかった時代、あるサイトとのめぐりあわせがキッカケで「レトロ自販機」というものに興味を持ちました。そのサイトは全国のレトロ自販機を探しては載せるサイトでした。そのサイトで紹介されている自販機の、古いのに動くことや独特のデザイン、現代ではまず自販機提供されないようなメニューに惹かれ、自分もそこに行って食べてみたいと思うようになりました。
そこに現れたのが、自販機食堂の情報。なかなか行く機会がありませんでしたが、数年後に電車旅をするようになったある日、青春18きっぷが1日分余ったので行くことにし、本庄駅からアクセスすることを決めたのですが…
まあ、いろいろありましてたどり着けず断念。駅蕎麦をすすって泣く泣く帰ることになりました。
その日以来ずっと行く機会がありませんでしたが、今回チャンスが巡ってきたので行くことにしました。ですが…
というのが長い前置き。
ということで両毛旅行で、伊勢崎駅に到着したところから。
ここから南へ向かうのですが、ここから結構離れています。
バスを利用して向かおうと思い、観光案内所に飛び込みます。ですがここでわかったことは衝撃的な事実でした。
バス本数一日5本
…いくら群馬県といえど、1時間に1本ぐらいはバスがあるだろうと考えていましたが、私はバカだったようです。
運悪くちょうどいい時間のバスが無く途方にくれ、レンタサイクルでもないかとぼやいたところ、観光案内所の方が付近にあるとの話をしてくださいました。
ということでレンタサイクルを利用しに行きます。といっても観光地のようなレンタル専門店ではなく、自転車屋がレンタサイクルもやってるようなものです。
南へえっちらおっちら漕ぎます。
到着しました。一度断念しているだけあってちょっと感動。
自販機食堂のデザインのごく普通の飲料自販機。こちらはメインではありませんが、これを見ただけでもわくわくしてきます。
硬貨入れ口がデザインの一部に入っているのがまたなんというか…いいですね。
すげー!(小並感)
写真には手前から順にラーメン&うどん自販機2台(奥は故障中の模様)・ハンバーガーの自販機がおいてあります。
この自販機は食品を販売する自販機、しかも現在ではほとんど見られなくなった自販機内調理型のヤツです。昔はコンビニも道の駅もなく、代わりにこういった自販機を置いたドライブインというのが全国にあったそうです。どうやら高速道路のSA・PAにもおいていたそうな。それがコンビニの増加によってメニューの多さや利便性では太刀打ちできなくなり、近年ではこういった自販機、おそらくドライブイン施設自体も老朽化が進んでいて、数をかなり減らしつつあります。あとオーナーの高齢化という説も考えられますね。
こういった中で登場したのがこの自販機食堂。こういったレトロな自販機を引き取り、稼働させている施設です。一見「こんなの売れるの?」とか思いそうですけど、レトロ自販機って案外結構マニアがいるもので、訪れた日も入れ替わり立ち代わりで人が来ていました。
後ほど聞いた関係者のお話だとこの自販機なんと製造後40年以上のものもあるようです。当然老朽化も進んでおり、しかも予備部品なんてとっくの昔に製造終了となっているわけですから、維持管理は相当大変なものだと思われます。この食堂も例にもれず、現に何台かは故障していました。全国のこういった自販機のオーナーは結構苦労なされてるとか。
ざっくり全体像。実はゲーム類も置いてあります。画像左側。
奥まったところにはトーストサンドの自販機も置いてありました。
コスモスの文字が特徴的な自販機。どうやらおもちゃの自販機のようです。
グッズの自販機も置いてあります。真ん中のやつデザインが気に入ったのですが、既に売り切れでした(泣
あまり数が入らない構造なのにも関わらず買い占めていく人もいるんだとか。いうまでもないですが、ソシャゲのノリで次々と回すとあっという間に枯れます。欲しいのはめちゃくちゃ分かるけど後の人のことは考えてほしいですねぇ。
普通の自販機もあります。
奥には漫画も置いてありました。読まなかったのでどんなのがあったのかは知りませんが…
写真撮り忘れてしまいましたが、その他にもビンジュース自販機も置いてありました。これもまた少なくなった、王冠を開けるやつです。漫画ドラえもんにはこの王冠を集めた描写があったことから、昔はコレクションとして集める人もいたと思われるやつです。どんなのか気になる人は同じのが越谷のイオンレイクタウンにあるのでそちらに行ってみてください。
ところでこの自販機のビンはデポジット方式なので「持ち帰らないでください」とあったそうなのですが、それでも持ち帰る人が続出したため、やむを得ず値上げしたんだとか。
ひとまずさっそくラーメンを購入。機械が古いので硬貨は1枚ずつ入れてくださいとありました。この写真だけ見ると具材のない超~絶手抜きラーメンに見えますが…
具材はきっちり下に入っています。昔は上にあったようですが、湯切りの際に具がふっとんでチャーシューとかが減ってるなんてことが発生したので下に入れたのだそう。きっちり「具材は麺の下に入っています。」と案内がありました。
ビンコーラとともに頂きます。
自販機ラーメンってどうなんだろう…?って思いながら一口食べましたが、まあこれが期待を大きく裏切られました。いい方向に。正直、「これが自販機ラーメン!?」って言いたくなるぐらいにおいしかったです。麺もスープも美味しいげど、何よりチャーシューがうまいんです。ていうかチャーシューだけなら専門店と互角に戦えるレベル。私は自販機ラーメンを心のどこかで馬鹿にしていたようです。すみませんでした。
サイズは小食の女性でも割と食べきれそうな量。満足度は高いですが、まだまだ食べられるので次へ。
ハンバーガーの自販機でチーズバーガーを購入。冷凍されているのか、温めに結構な時間がかかります。ちなみに右奥のやつがさっき言った王冠で、これがビンの口についてるんです。
箱をあけていざ開封!アッツアツになっています。
お味はというと、これも美味しいです。パンズはふにゃってなってますが、これがまたうまい。このジャンクな感じすっごい好きです。
そして最後にはご飯。名前は忘れましたが、ハンバーガーの自販機で売られていて、箱の中にご飯がぎゅって詰まってます。
…熱い。思いっきり加熱したのか、めちゃくちゃ熱かったです。食べてみると、逆に冷たいところが…酷い加熱ムラです。こうなるのは既に食堂側も把握しており、きちんと電子レンジがおいてあったのであたため。冷たいところがきちんと温まったのはよいものの、熱い面がまた熱くなって持てなくなりましたw
お味はというと、卵が少し濃いめの味付けでこれも美味しかったです。
こんな感じで食べてお腹がいっぱいになったのと、お金を使いすぎてしまったこともあり、ここにて食事終了。
ファンアートらしきものとかもあります。そしてオーナーさんが描いているかはわかりませんが、このキャラを使った絵や案内が食堂内にあります。上手な絵ですね。
あと駅ノートみたいな訪問記録ノートがあったので記入。
おもちゃの自販機に補充しにきていた関係者にお話しをうかがうと、どうやらおもちゃ関連と食事の自販機はまた管轄?が違うようです。
他にも話を聞いたところ、どうやらこれらの自販機の中身は近くの工場で作られること、昔は開店時間が決まっていたが開店前から並んでいる人も割といたため24時間開放にしたらしいことを聞きました。
こんな感じでレトロな自販機による美味しいご飯を提供している自販機食堂訪問記でした。ごちそうさまでした。
先ほどはまだ在庫があったトースト自販機が完全に売り切れていました。やっぱり人気なんだなぁ…
ということで食堂を出て、伊勢崎駅へ戻ります。
1時間に1本であることを完全に忘れ、待ちぼうけ食らうハメになったのはまた別のお話。
次いつ作れるかわからないけどつづきます。
前編→https://kusasenbei.hatenablog.com/entry/2019/06/17
Next→まだ
(余談)
リアルで忙しかったこともあり、1ケ月以上も時間が経ってました。
時間が経ちすぎてしまい、味の詳細を忘れてしまったので、これは完全に再訪問案件ですね。いつ訪問できるかわかりませんが、また行きたいものです。