煎餅の旅と日常

埼玉県生まれ、埼玉県育ち、生粋の埼玉っ子が関東を飛び出し旅へ行く。様々な街へ行き、現地の鉄道に乗り、様々なものを食べた私の旅のゆるい記録です。

マルーンの電車で梅田へ・球児たちのカツ丼 2019関西食旅#6

前回、ここ神戸から神戸市営に乗り地下鉄を完乗。

相当な時間が経ってしまいましたが、これより当初の目的地、大阪方面へ向かいます。

 

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前回↓

神戸市営完乗と新幹線見学 2019関西食旅#5

 

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ということで用意したのがコチラ。阪急阪神1dayパスです。阪急線・阪神線・神戸高速鉄道線が全線乗り放題で1200円というスグレモノ。というか前回の神戸市営1日券が高すぎるような?

ということで早速改札内へ。

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階段を降りると、間もなく列車がやってきました。こちらは阪神線の電車。阪神線と阪急線は全く別の路線を持ちますが、どちらも三宮辺りから西は「神戸高速鉄道」という鉄道路線に乗り入れており、そしてここ高速神戸で合流します。

この神戸高速鉄道ですが、普通の鉄道会社は線路と車両を同一会社が持ち一体的に運行・整備することが多い(当然例外アリ)のに対し、この会社は自社線路を一切持たず阪急・阪神神鉄・山陽の車両を使って運行させるというずいぶんと特殊な会社だったりします。

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阪神は今はお呼びでない(オイ

ということでその後にやってきたマルーンカラーの電車に乗ります。阪急線ですね。

 

 [高速神戸→梅田 阪急神戸線]

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阪急電鉄、通称阪急は大阪梅田から京都方面、神戸方面と北大阪エリアをカバーする大手私鉄の1社です。そして、その最大の特徴は、全列車が全面マルーン色塗装で統一されている点にあると言えます。言い換えれば、「阪急と言えばマルーン」。

そのため、関西の電車はよくわからない私はおろか、鉄オタでなくとも小豆色一色の塗装の列車を見れば1発で阪急であるとわかります。ただ統一塗装なので、ある車両を見ても古いんだか新しいんだかよくわからないんですよね(笑)。前面とかよーくみると結構いろいろな違いがありますが。

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阪急のブランドイメージと化しているこの塗装ですが、もう半世紀以上も続く伝統となっているんだそう。他社はむき出しの銀色のままにすることの多いステンレス・アルミ車体の電車であってもキッチリとマルーン1色に染め上げます。

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この塗装を一時期やめる検討をしたこともあったようですが、沿線住民からやめないでほしいという意見があったこともありこの塗装は現代に続く伝統色となっています。赤1色の京急や通勤電車は青中心の小田急のように、普段伝統色をまとう鉄道会社も特急車や一部車両には黄色とか白とか使っているケースがあるのですが、阪急はもう徹底してマルーン1色に染め上がっています(白帯くらいはある)。なお東武に伝統色は無い模様

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伝統色からして特徴の強すぎる阪急ですが、その名物の一つといえばコレでしょうか。各方面から伸びる神戸線京都線宝塚線は、十三駅で一ヵ所に集結し大阪の巨大ターミナル駅梅田へと続きます。その間(十三ー大阪梅田)は私鉄最大の三複線となります。

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三複線区間唯一の途中駅中津。ホームが非常に狭いです。なんか無理やり作っちゃった感じの駅ですね…

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そしてもう一つの名物がコレ。3本の複線は終点梅田で1複線あたり3本に分かれ駅へと伸びます。

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終点梅田駅に到着。全ての路線がここ梅田駅で終点となるため、9本もの線路がずらっと並んだ櫛形の頭端式ホームとなっています。頭端式ホームっていうだけなら東上線池袋駅東急線鎌田駅、JR上野駅等にも見られますが、その規模と壮大さでは追随を許さないレベルです。

でもまあ…東京駅とか新宿駅のような通過型のターミナル駅に慣れきっている私からするとずいぶんと見慣れないなあ…って思っちゃったり(笑)

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なおこの駅は古くから梅田駅であり、実際私が訪れたときもまだ「梅田駅」だったのですが、その数か月後に「大阪梅田」へと変更がなされました。大阪駅と梅田駅は同じところにあるのですが、なんでも観光客とかには分かりにくかったそーで。中には大阪駅でタクシーつかまえて「梅田まで」と言いキレられるというエピソードも存在しますw

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せっかくの梅田なので色々見ていきたいところではありますが、時間はもうお昼近くなのでいい加減昼食予定地へ行かなければいけません。とりあえず改札を抜けます。

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梅田ダンジョンとも比喩される多層構造複雑怪奇な駅を抜け、阪神の梅田駅までやってきました。気を抜けばすぐ迷いそうな構造でしたが、一応案内板の通りに進んだ結果そんなに迷わず来れました。まあまあ歩きます。

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阪神はオレンジの車両が急行で青の車両が各駅停車ということしかわからないのですが、私の目の前に停まっているのはどう見ても赤い列車。どういうこっちゃ。

どうやらこの列車が先発の優等列車で、目的地へはこの列車が最も早く着くようです。

(もしかして:山陽電鉄の車両)

 

[梅田→甲子園 阪神本線]

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神戸方面に向けて乗車電は軽快にすっ飛ばしていきます。阪神の列車はどうやら退避が多く、そのため各駅停車(青)と急行(オレンジ)で運用を分けて各停に高加速性能の通称「ジェットカー」と入れているんだとか。

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結構あっさりと甲子園駅に到着。

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甲子園と言えば全国高校野球甲子園の舞台であり、プロ野球阪神タイガースの本拠地でもありますが、なんせ私はスポーツなぞロクにわからないペーペー。特に球技に関しては才能が無いんじゃないかって思えるレベルのニブさを誇ります。そんなワケなのでここに来た理由はやきう関連ではありません。ちなみにどれくらい才能ないかというと、野球ではバットに球が当たらず、ボールを投げればまずバッターまで届かず、サッカーでは高く飛んだボールをうっかり「手で」弾き(ルール違反)、バスケではドリブル中にボールが変な方向へ転がり始め、バレーでは手首を痛め、テニスは打ち返したボールが勢いよくネットへ激突し…。んで唯一マトモにできるのが卓球で、それすらも打ち返す方向が安定しないというね。

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まあそんな才能の無さはさておき、肝心の甲子園は駅を出るとすぐ見えます。が、目の前には高速道路があり、駅を出ても全体が見えないというなんとも残念仕様となっております。

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本日はやきうはやってない様子。タイガースショップという完全にファン向けの施設がありました。

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近くのローソンもタイガース仕様。トラの色なんでしょうけれども、やきうにほぼ全く興味がない私にはこれがノリタマゴの色に見えて仕方ないんですよね()

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甲子園脇の道路をてくてくと歩きます…

 

 

球児のための大盛カツ丼

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ということで、昼食としてここ「大力食堂」さんにやってきました。

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ここは甲子園球場から少し離れたアーケード街にある、個人経営の小さな店です。が、写真右下にチラっと写っているように、テレビの取材も何度か来ている地味に有名な店でもあります。

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中に入ります。中には、色紙がびっしり!

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テーブルの1席に座ります。お昼時間帯を少し過ぎていたこともあって、店内は地元の人と思われる方々が何名かのみでした。

食堂というだけあっていろいろなメニューがありますが、私は迷わずカツ丼(小)を注文。注文時点で600円となかなかのリーズナブルな価格。このカツ丼こそが、この店の名物なんだそう。

食堂らしく、注文からまあまあな時間待つと注文がやってきました。

 

 

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ででん!!

もはや(小)とは。

そう、この店はとにかく量が多いことで定評があります。(小)ではありますが、お米だけで1号近くはあるようです。というか食いきれるのかこれ?

(「撮って即座に食べる」を方針としているため素早く撮って冷めぬうちに食べ始めましたが、見栄え的には玉ねぎを上に乗せとくべきだった気がする)

 

どこぞのコンビニのカツ丼なんかとは違い、カツは薄っぺらいわけがありません。しっとりした衣は、カツ丼のタレをたっぷり含んでいます。これはイケる。

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見栄えは悪いですが、丼の中。見事なまでのつゆだくです。

カツ丼ということで、会津若松での死闘(大げさ)レベルになるかと思いましたが、思った以上にスルスルを食べられます。つゆだくっていうのもあるのでしょうか。

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ということで、完食。会津でのソースカツ丼ほどのヤバさもなく、無事食べきることができました。それでもものすごい満足感。

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テレビの取材に来るほどの名物というのが、かつて販売されていた「カツ丼(大)」というもの。私が食べた(小)でも結構なボリュームがありましたが、(大)ともなるとさらにボリュームが増えるそうで、食べ盛り真っ只中の野球部高校生も大満足の量…だったらしいです。

現在は残念なことに提供終了となっています。テレビで紹介された影響なのか、この店に来てカツ丼(大)を注文する女性が増えたようで…もちろん、食べきれるならいいですし、実際食べきれる女性がいるのも事実ですが、問題となったのはインスタ女子。所謂「インスタ映え」の為にカツ丼(大)を注文し、平然と残して帰る人が続出したらしいとのことです。もともとと言えば、大盛のカツ丼は「高校球児のために」始めたものだそうで、店主側も中止は苦渋の決断だったそう。私としてもふざけた話だと思うし、やるせない話だと思うし、平然と残したヤツには怒りがふつふつと湧いてくるものです。「お金払ったんだから後は自由にしたっていいでしょ」という理論をかざす人もいるようですが、私には到底理解できない話です。そもそも廃棄にだってお金かかりますし。

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と、ちょっとマイナスの話になってしまいましたが、大力食堂さんなかなか良いところでした。会計時、店主さんと少しおしゃべりしてから店を出ます。会話内容は忘れてしまいましたが、穏やかな夫婦で本当にいい方たちでした。

ごちそうさまでした。

 

 

いったん区切ります。続きます。

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まだ