奥羽本線を北へ北へ 北海道陸路旅#2
旅行ブログなのになぜかTHライナーの記事だけめっちゃ伸びててビビる…
ということでこんにちは。くさせんべいです。なんだか旅行記書く気になれなくて放置してたらその間にも東武のことばっかりが伸びててすっごくモヤモヤしています。
ずいぶん間隔が空いてしまい、なんかもういろいろと忘れかけていますが、旅行記の続きを執筆していきたいと思います。
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板谷峠に挑む
ということで前回福島駅で昼食を食べたところからのリスタートです。
5往復以下と列車本数が極端に少ないこの区間では絶対に乗り遅れられないので早めに来ましたが、ちょっと早すぎたせいかそこには「回送」幕のままの列車が鎮座しているだけでした。
車両は719系。この前のダイヤ改正で0番台が運用を失ってしまって廃車となったのが記憶に新しいですが、こちらは5000番台。狭軌車が全滅した*1今、こちらの標準軌車も安泰とは言えない状況になっています。ちなみにこの日は0番台一般車ラストランの日でした。
せっかくなのでいろいろ撮影してみましょう。
奥羽本線用のホームは2本あり、片方は切り欠きホームになっています。どっちにも回送幕の車両が置かれていたので、「どっち!?」と迷いました(手前でした)。
奥羽本線の福島~新庄は山形新幹線乗り入れのため狭軌から標準軌に改軌されています。比較できる写真撮っときゃよかった。
そんなこんなで撮影してたら、運転士さんらしき人がやってきました。
福島の新鮮な空気、乗車ご案内~
…というのはさすがに悪ふざけが過ぎますでしょうか。車内換気のために線路側のドアを開けていました。うーん貴重!
おお、前照灯が点いた。かっけぇ。
しばらくするとドアが開いたので、ガラガラな今のうちに車内を撮ってみます。車内はクロスシート席が(日本では珍しい)集団見合い式となっています。
5000番台は新造車両といえど、JR初期の車両。クロスシートは快適ではありますが、残念ながらどうしても古い印象はぬぐえません。こういう接客設備の点から見てもやはりあまり先は長くないかと思われます。
そんなこんなで時間は過ぎていき、発車時刻に。ボックス席が全て埋まる程度の乗客を乗せて、列車は発車していきました。
[福島12:51→米沢13:38 奥羽本線(山形線)441M]
宇都宮で買ったレモン牛乳、まだ飲んでませんでした。
列車は笹木野、庭坂と停車していきます。ていうかここ車掌乗務のツーマン運転区間なんですね。列車を降りる人の検札を行っていました。お疲れ様です。
庭坂までは住宅地が広がり、新幹線のお情けで走らせてる疑惑のあるこの区間でも福島ー庭坂に限れば列車本数は割とあります。が、それでも10時台11時台は普通列車皆無なので結局不便そうですが…
庭坂を出ると一気に田舎臭く…ゲフン、住宅が激減し、ローカルな雰囲気が急に漂ってきました。区間列車が庭坂までなのも納得。
列車はこれからあの峠に挑むようです。ってゑ?まじ?
山目掛けて一直線に伸びていった線路は、山に張り付くようにカーブをすると勾配で一気に高度を上げていきます。(自動車と比べ)比較的勾配のゆるい鉄道路線においても明らかに急勾配のそれを、列車は力強く登っていきます。これが明治期、つまり汽車の時代からあったって本当ですか?
南方からの太陽に照らされ、列車に影ができます。素晴らしい。
やはりこの区間は勾配が厳しく、新幹線が通る前はスイッチバック駅が随所に…どころか、赤岩~大沢の4駅が連続…つまり全駅がスイッチバック駅でした。
標準軌化されて勾配に強く坂道発進(坂道発車?)できる電車しか走らなくなった(JR最初期まではこの区間にも客車普通列車が残ってたとか)ので、スイッチバックは廃止となっています。
スルーされる赤岩駅カワイソス(´・ω・`)
まあ休止駅だし、到達困難駅だから仕方ないね。
トンネルを進む719系。実に味があっていいですね。
峠の力餅を食す
さて、この区間ですが列車本数が少ないのは普通列車だけで、新幹線についてはバンバン走っています。ですので福島で延々と普通列車の発車を待たず、さっさと新幹線に乗って列車本数の多くなる米沢までワープしてしまったほうが時間の有効活用ができて時間対金額でのコスパも良し。それなのにも関わらず「普通列車でこの区間を超える」ことに拘ったのは、「これを一目見たかったから」に尽きます。
峠駅。ここでは、全国的にも珍しくなった立ち売り販売が行われています。
…といろいろ書いてたら思ったよりボリュームがあったので、この部分は↓に記録することにします。
記事↓
列車は山形県に入り、峠を一気に下ります。
終点、米沢に到着。只見線と比べるとずいぶんあっさりしてるなぁという印象でしたが、それは比較対象がおかしいだけのような気がします。
乗り換え時間が2分と短かったので乗車電がそのまま山形行になるのかとでも思っていたのですが、対面接続でした。クロスシート部窓際は流石に無理か?と思っていましたが、奇跡的に空いてました。
米沢以北は単線のようなので、対向のつばさ号を待って発車します。今回は縁が全くありませんでしたが、米沢牛とか駅弁「牛肉ど真ん中」とかのような名物もあるので、また来た際には立ち寄りたいですね。
山形を縦断する
[米沢13:40→山形14:25 奥羽本線443M]
映えるようなモノ皆無だから写真はいいかな…と、かみのやま温泉のタワーマンションを堂々スルーして*2全く撮影しませんでした。無能かよ…
山形駅到着。かみのやま温泉に寄ろうかと思いましたが、そんな気分じゃなかったのでスルー。
おおお!オールロングシートのキハ101形だ!
左沢線の車両はキハ110ベースで、比較的混雑するけど超長いわけではないのでトイレ無しオールロングシートというずいぶん異質な車両のキハ101形を使っているようです。超気になるのですが、今回はお預け。
距離的に真っ先に蓄電池車が導入されるかと思っていた路線なのですが、実際は計画すら持ち上がらないんですよね。専用車だから再改造を施すのも面倒っていうことでしょうか?かといって無改造で転属させようにもトイレ無しロングシートを活用できる路線なんてかなり限られてますしねぇ。
駅舎を撮影。ここ山形で時間潰そうかと思っていたのですが、なんか行きたいところも無かったのでちょっと早すぎる気もしますが、すぐに先へ向かうことにします。
ここからはオールロングシートの701系。このシンプルな顔いいですねぇ。
車内は結構混んで…というほどではありませんでしたが、それなりに席は埋まっていたので(今までずっと座っていたこともあり)ここからは立つことに。
[山形14:52→新庄16;07 奥羽本線1439M]
ここ山形から羽前千歳までの2駅の区間は、元々複線だった線路を新幹線開通のため片方を改軌しており狭軌と標準軌の単線並列となっています。山形ー北山形は左沢線仙山線で共用、北山形ー羽前千歳は仙山線単独の単線が並走します。
羽前千歳を出ると、仙山線は仙台へ向け右カーブを描き離れていきます。東北本線使用、秋田周りで青森に行く場合、仙山線経由で行くのが最速だったので天候や状況次第では仙山線の利用も考えていましたが、結局予定通り行くことに。
広々とした地を駆け抜けていきます。
確か袖崎でしょうか。対向のつばさ150号と行き違いをします。出発直後はまあまあ混んでましたが、このあたりまで来ると流石に空いてきました。乗客の入れ替わりが多かったので、ワンマンの運転士さんはちょっと大変そうです。
しばらくすると雨が降ってきました。うぇぇー雨かーまじかー。
新庄到着、謎の寄り道
…やってしまった。かみのやま温泉、山形をスルーし、時間余りが確定しているのに、しかも途中道の駅とかあったのに雨で億劫になってここまで来てしまった。
本日泊まるところが泊まるところなので早く目的地に行ったところで途方に暮れるより他なく、それゆえ途中寄り道することを前提に計画を組んでいたのですが、結局寄り道せず…接続列車は真室川までしか行かないですし、早く行っても無意味でしょうし、どうしましょうか。
まあせっかく来たのでここからどうするかを考えるのは止め、とりあえず列車撮ることにしちゃいましょう。陸羽東線のキハ110もカッコイイですねぇ~!
鳴子温泉行ってみたかったです(断念)。仙台周りなら行けたかも。
改軌したことを受け奥羽本線の線路を思いっきり分断し、通路を設けて改札口から徒歩で全てのホームにアクセスできるようにしてあります。地味に便利。
並んだキハ110と701系。こういう光景好きです。
あまりにも時間かけすぎたので改札担当が不在。どうせフリー切符持ちだしわざわざ見せのもなんだかなぁって感じでしたしってことでスルーします(後ほど黙って通過したことを切符見せながら伝えました)。
東口。観光案内所で観光地のことを聞いてみましたがさすがにこの時間は…という感じで、とりあえずマップだけ貰いました。東口って何があるのかな~って、あれ?カワチ?ここカワチあんの?!
と、謎のハイテンションでカワチへ。同系列が地元路線の駅の一つである新田駅の目の前にあり、撮影でちょくちょく新田に行っていた私には結構おなじみの存在。チェーン店なのは知っていましたが、よくあるマツキヨとかセキとかと比べ店舗を見ることは少なくレアでしたのでこんなところにあるとは意外でした。
中の店は広い意外はあまり変わらず。ただこの周辺はあまり店がないためか、100円ショップの役割も兼ねていました。
適当に切り上げ戻ります。カワチと同じ敷地内には幸楽苑。
駅途中にはなかなかアクセスのよいホテルがありました。
東口には非常に大きな駐車場が整備されていて便利そうでした。パークアンドライドできるのかな~と思ったらまさかの無料でした。すげぇ。
駅に戻ってきました。
駅舎から。陸羽東線のキハ110が停まっていました。こういう屋根上を見られるのは面白いですね。
駅隣接の施設内売店では、りんどうアイスとバラアイスなるものが。ちょっと気になりましたが、今回はスルー。
相変わらず雨が降っていましたが、時間もちょうどいい感じにつぶれたのでちょっとお早いおゆはんを食べにいくことに。
「急行食堂」さんにて"とりもつラーメン"を頂く
(店を出た後に撮ったやつ)
ということでお邪魔したのは「急行食堂」というお食事処。
店内は昭和レトロ?というほどでもない気がしますが、なかなか味のある店内。
なんだか美味しそうな料理名がズラッとならんでいました。せっかくなら定番の餃子にライスもドリンクもしっかりつけて頂きたかったのですが、残念なことに財布の中身は有限なのでラーメンだけ注文
ということでやってきた「とりもつラーメン」。この地域の名物です。ハツやキンカンなどが入ったとりもつとネギを載せた大変シンプルなラーメン。一般的に「ラーメン」で連想させられる形とは違いますが、結構美味しいです。
完食です。
会計の前後、店主のおじさまとお話しました。その中の話の一つですが、なんと日本人観光客もそんなに来るわけでない(失礼)この地域にやってくるという物好きの中国人がたまにいるという話を聞きました。近くの空港まで来てレンタカーで回るんだとか。多分来日歴多くて旅慣れてるんでしょうけど、それにしたってパワーありすぎでしょう…
ラーメンごちそうさまでした。
1日目を終わらせに。
ラーメンを食べ、駅に戻ってきました。
数時間前に見た並びです。
今年が暖冬小雪とはいえ山形の北部。パラついていた雨は夜になりすっかり雪へと変わっていました。関東では雪がおなじみでないので、ずいぶん遠くまで来たなぁ…と感慨深くなります。
車体はなんか汚れて?または錆びて?いました。
夜で人も少ない、地方の街のホーム。列車は僅かな乗客を乗せ、闇夜へ静かに走り出していく。そんな独特の雰囲気が流れていました。1日目もラストスパート。この701系に乗り、最終目的地へ向かいます。
[新庄18:33→横手20:01 奥羽本線2455M]
ガタン、ゴトンというジョイント音とともに、列車は闇夜の中を軽快に駆けていきます。時間もすっかり遅く、ロングシートはガラガラ。車内に流れる落ち着いた雰囲気は、なんともいえぬ良さがあります。
景色は見えず、残念なことに写真はあまり撮れませんでした。さすがにちょっと長いかな?と思うくらいの時間をかけ横手駅に到着。ご当地発車メロディー「青い山脈」が夜の横手駅に響きます。横手駅に来たのは2回目ですが、このメロディーを聞いたのは初めて。動画で聞いたときはなんかちょっと…という感じでしたが、現地でこうして聞いてみるとこれが結構心に響くんです。
乗車電、対向電、北上線を見送り、改札外へ。改札を出る際、若者2人が何か窓口で話していました。どうやら北上線の最終を逃してしまった様子。それさっき私が見送ったやつや…(´・ω・`)
地方特有で妙に最終の出発が早く、この北上線の最終は20:10。首都圏では信じられないような終列車の早さですが、地方交通線となると致し方無いのかもしれません。彼らは諦めたような顔で駅外に向かっていきましたが、彼らはこの後どうしたのでしょうか…?
天井にはイルミネーションが飾られ、大変綺麗です。
ななななんじゃこりゃ?!
なんとお土産の自販機の様子。マニアとしては購買意欲を搔き立てられる変わりモノ自販機ですが、なかなかいいお値段がしたのと荷物になることから泣く泣く断念。
ちょっと早かったので、ちょっと寄り道。東口に出ます。
NewDayは営業時間が過ぎたのかもう閉まってました。
ちょっと気になる名物
ということでやってきたのはアックスというお店。地元のスーパーです。
なんか見覚えのあるナインナップでしたが、眺めてたら「豆腐カステラ」なる不思議なお菓子がありました。気になったけどこちらもスルー!
目的は横手焼きそばソース。この地域は「横手焼きそば」が有名ですが、食べれそうになかったので焼きそばソースを探しに。地元のスーパーなら扱ってる!と確信してきたら見事に売ってましたが、大きく荷物になるうえにまあまあお高いソースしか見つからず…どうしても諦めきれずしつこく探してたら、1人分60円くらいのちっちゃいソースがありました。これだよコレ!
人生初の快活泊
無事に時間も潰れ、欲しかったものも手に入ったので西口へ。
本日の宿泊地は快活クラブ横手店。そう、人生初のネカフェ泊でございます。ネカフェ泊は初めて、この店舗の利用も言うまでもなく初めてですが、地元にある快活は何度か利用しており、そのサービスやクオリティの高さは確認済み。「鍵付き防音個室」という、もはや泊っていって!と言っているとしか思えないものがあるのもここを選んだ理由の一つです。
駅前には綺麗に雪が積もっていました。
1泊いくらというホテルと違い、ネットカフェは時間制。長時間いればいるほどお金がかかります。だから適当に時間を潰す必要があったんですね。
ここは事前の料金プラン指定とか延長料金とかの概念がありません。出るときに、事前に快活側が設定した料金パックの組み合わせから滞在時間に応じた最も安い料金を割り出され支払うスタイルで、ネット環境、漫画、さまざまな席スタイルは勿論、ドリンクバーも(別料金の)飲食メニューも充実、ソフトクリームマシンがあってアイスも食べ放題と超充実していてネカフェ初心者でも恐ろしいほど使いやすくなっています。しかもこの店舗に至っては「コインランドリーあり」「シャワー無料」「シャワー後の貸タオル無料」というちょっと大丈夫かと言いたくなるレベルです。…快活の回し者じゃないよ?
チェッキン…否、入店。これでフルフラットの鍵付き防音個室が満室でしたなんてことがあれば目も当てられない状況ですが、そんなことなかったです。
入店にあたり対応してくださったお姉さんがいらっしゃったのですが…「この部屋お隣がカラオケルームでちょっとうるさいかもしれないので、こちらの方がいいですかね?」「ちょっとこっちの部屋だと狭いですかね?」「(カラオケの音がうるさいなど)もしも何かあったらお声かけください!」と今までのイメージでのネカフェとは思えないほどの親切っぷりでちょっぴりびっくり感動しました。部屋替えのお願いを嫌な顔一つせず超親切に対応してくれるとか神か。いや女神か。
ちなみにここに泊まることにした理由は、1つ目は鍵付き防音個室の存在。カプセルホテルは「簡易宿泊所」なので法律上個室に鍵をかけられないんです。荷物を散らかしたまま部屋を離れられるかどうかの違いは大きいです。2つ目は…秋田市内のホテルが高かったこと。素泊まりですらどのホテルも軒並み5000円以上、当日はさすがに値下がりしていましたがそれでも最低額素泊まり4000円。対しコチラはナイト8時間パックではありますが2000円未満という超破格で、しかも学割も効く激安っぷり。いくらネカフェとホテルといえど、この価格差を見せつけられてはさすがに…となります。しかもネカフェは高クオリティでシャワー無料ドリンクバー付きネット環境完璧コンセント付きとなれば、こちらを選択したっておかしくないでしょう。もう一つ理由がありますが、それは後ほど。
ちなみに朝6時くらいからはトーストとポテトの炭水化物オンリー無料モーニングがついていますが、残念なことに私はそれより早く出なければいけないので断念。そも無料モーニングなら地元の快活でも食べられますがね。
ということでシャワーを浴び、寝る準備。漫画も室内パソコンもほとんど使っておりませんが、家と同じくらい高速のフリーWi-Fiがあるだけでものすごくありがたいです。
マットはオフトゥン並みに柔らかいわけではありませんが、寝るだけなら十分。
それでは、旅の1日目を終わらせることにしましょう。おやすみなさい。
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